『empty』

『empty』

 

君の言うことは 話半分に聞いかないとな

怖い夢を見て 少しだけ怯えているんだね

 

ぽつり、ぽつり、つぶやいた

言葉を拾い集めて

この部屋に飾ろうよ

額縁に入れてさ

 

窓の外の景色は色彩を移ろうけど

僕らは取り残されたままだね

モノクロの中にさ

 

「ねぇ、うまく私笑えてたの見てた?」

もう怯える必要はないんだよ

 

君が壊れてしまったのは分かってる

でもせめて側に寄り添わせておくれ

 

君の言うことは 話半分に聞いかないとな

怖い夢を見て 少しだけ怯えているんだね

 

日に日に君は遠くに行ってしまう気がするけれど

やさしい言葉に包まれて今はおやすみ

 

君の言うことは 話半分に聞いかないとな

夢に誘われて そっち側に行くんだね

 

君の言うことは もう聞き取れないけど

思い出の中で泳ぐ魚になったんだね

『touch』

 

『touch』

 

また間違えてしまったな いつもの癖で

最悪にも程があるな 無作為に僕を侮蔑してくれ

 

知性と倫理観の皮を被って 感情を向けてしまうよ

気付かないそぶりをしてみせてくれ

 

人はなぜ 手と手を取り合うだけでは

満たされぬのだろう?

 

あなたの身体じゃなくて 心に触れられるのならば

どんなにすばらしいことなんだろう?

二人の距離を縮めてみても 分かり合えることはない

どんなに悲しいことなんだろう?

 

そして 僕は気が触れてしまった!

 

意味のないことは やめにしないか?

遅効性の毒を飲んで 解毒もせずに傷を舐めあった

 

君だって 理由が欲しかっただけなんだろう?

 

あなたの述べた言葉の全てが 理解できていたならば

こんなことにならずに済んだのかもな

気持ちを伝える手段や順序が正しかったのなら

こんなことにならずにいれたのかもな

 

そして 僕は気が触れてしまった!

 

君の身体じゃなくて 心に触れられるのならば

どんなにすばらしいことなんだ

 

もう僕を 置いて行ってくれないか?

さよならさえも言わない方がいい

 

もう僕は 知るのが 遅すぎた

手と手をつなぐだけで分かり合えることを

 

もし今あなたの手に触れれるなら

どんなにしあわせなことなんだ

『euthanasia』

 

 

 

『euthanasia』

 

死は悲しいものでしょうか

安らぎでしょうか

等間隔の痛みに 悶える君に問う

 

心の傷は見えない それは酷なこと

可視できないものはどんなに傷つけてもいいのか?

 

「わたし、もうきれいなものしか見たくないの

だからこの目をあなたの手で潰して」

 

神様に祈りを 死がふたりを分かつまで

神様に祈りを 信じれば救われるのか?

今際の時には

 

正しいことと悪いこと

これから僕のすることは

いったいどちら側になるのだろうかな?

 

「わたし、生まれ変われるなら花になりたい

だからいまあなたの手で引き金を引いて」

 

神様に祈りを 死がふたりを分かつまで

神様に祈りを 信じれば救われるのか?

今際の時には

 

僕らに向かう場所はどこへにもない

帰り道もないから 冷えた鉄を詰めるよ

 

神様に祈りを 死がふたりを分かつまで

神様に祈りを 信じれば救われるのか?

今際の時には

 

神様に祈りを 死がふたりを分かつまで

神様に祈りを 信じれば救われるのか?

今際の時には

 

死は悲しいものでしょうか

安らぎでしょうか

一瞬の苦しみで 眠る君に問う

ねえ、側に居させて!

『anthesis』

 

 

『anthesis』

 

そうやって 君は花を枯らす 腐敗した感情を嘔吐して

どれだけの人間に幸せが用意されているんだ?

 

道徳は崩れた 無垢な音を立てて

その姿形は花びらに酷似していた

 

もし僕が死んだら 君の罪をすべて被ってあげる

いつだって 君が正しいと思ったものにすがればいい

それを僕は止めはしない 咎める気もない

 

もし僕が死んだら 君の罪をすべて被ってあげる

そうやって 君は花を枯らす 腐敗した感情を嘔吐して

どれだけの人間に幸せが用意されているんだ?

 

せめて彼女の分を!

 

いつだって 君が正しいと思ったものにすがればいい

それを僕は止めはしない 咎める気もない